「ゲーム世代」という話で、確かに林さんの作品は、一見、ゲームっぽいのだけれど、それほどゲームに慣れ親しんでいなかった私にもぐっとくる理由というのは、「自分だけの世界、その地図や、細部を描いている」というトコでした。
小さいころ、「自分の村」、「自分の家」、「自分の基地」みたいなのを描いてあそびませんでした? 積み木やブロック、そのほか、細かい日常のなんでも、を使って、ジオラマを作ったり。林さんの作品は、そういったスピリットが流れている感じ。その頭の中にあるものを、忠実に再現できるツールが、コンピュータで、ああいう形になった、とも。
コマ撮りのアニメーションで、ほとんどコンピューター内での作業なのですけれど、その一つ一つの素材は、自分で撮ってきた写真を切り抜いて使うそうです。質問で、その素材をオールCGにしてしまわないのはなぜか、というのを訪ねられて、林さんは、使っている写真は、自分の思い出や感覚の記録であって、その積み重ねが世界を作っている、というイメージがあるので、そこは、はずせない、と。けっこうタイヘンな量をきりとっているそうです。また、見る人が操作できるようにはしないのか、との質問は、そうすると、ゲームになってしまうので、自分の世界をやきつけたものが作品としているので、それは今のところ、ありません、という答えでした。その答えは、ちょっと新鮮に響いた。なんとなく、自分のなかで、インタラクティブ?ウェブ2.0?みたいな方が、よりよいことだ、的な感じあるのだなあ、と。
208の界隈は、アートをやっている人がとても多いのだけれど、私自身は、アートにはうとく、積極的にアートを見に行こうという感じにはならない。が、こういったお話とともにきくと、そちらのほうにぐっと招かれて、それを楽しむ回路ができる。林さんの作品、おもしろいです。これから9月、10月と、ひとつきごとに新作を発表されるそうです。
■ニュートロンでの個展告知
http://www.neutron-kyoto.com/gallery/08_10_dm/HAYASHI_YUUKI/index.htm

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