2009年9月12日

接客現場を知り合いに見られる

というようなことがありました。

小料理屋、という形容がぴったりのお店に、お客さんといたところ、最初お店を陣取ったような宵の口から、みるみるお客が増え始め、ああよい小料理屋だから、混んできたのだな、とからりからりと先ほどから忙しい扉を見やると、あら、知ったお顔が。今のれんをくぐってきた方は、HIV業界では知らぬものがいない、重要な役割をなさっている御仁。いろんなところでお姿を拝見する。彼のほうも、私がHIV界隈でちょこまかしているのを視界のかたすみに入れていると思われる。そんな方が私の隣に座りました。

こういうとき、自然に振舞える人に私はなりたい。

もぐもぐ。もぐもぐもぐ。不自然に口数が減り、そのかわり、目の前のつまみに手をつける回数がぐっと増えます。普段からぬるい接客がさらにぬるく。飲めない酒にも手が伸びます。3点、2点、4点、3点。ああ。見えない審査員が私に点数を。審査員のしぶい顔までありありと浮かんでくる有様。もう完全に圏外。なんかわからんけど完膚なきまでに圏外。すいませんっ。こんなんでお金とってすいませんっ。不思議です。急に自分の接客振りが恥ずかしくて仕方がなくなるのはなぜですか。隣の方にとっちゃ、そんなこたぁどうでもいいよ、と思いつつ、すいませんっ。ぬるい接客ですいませんっ。

会計をすませ、我々立ち上がろうとして、はたっ。これだけ私が内からのおびえでこちんこちんになっておりましたのはどこ吹く風、隣の方は、まったく気が付いていないかも。

このままなんもいわんと暖簾をくぐるのもありましたけれど、「どうもお久しぶりです」と一声だけおかけしました。かえってびっくりされておられたよう。

とまあ、どこに出しても恥ずかしくない接客には程遠いです。仕事中にはつねに高下駄をはいたうえに、背伸びをしててぐらぐらなのが、つとつと、自分に響いた夜でした。

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